身長差43センチのふたり。
ドリンクバーへと去っていった2人を見送って、私は華ちゃんに顔を向ける。
「華ちゃん。」
『なぁに?』
もう注文したのに、まだメニューを見続けている華ちゃんに声をかけて、今まで思っていても聞けなかったことを聞いてみた。
「華ちゃんと久松くんって、付き合ってるの?」
『なっ!?…ばっ、何言ってるのよ、雛乃!?』
おおう、めっちゃ焦ってるな。
メニューを捕らえていた大きな瞳が、ガバッと私に向けられた。
華ちゃん、相当なご乱心のようです。
あまりにも焦っている華ちゃんを見て、どうやら2人は付き合ってはいない様子。
でも…2人して名前で呼び合ってるし、とても気心知れた仲のようだし。
『私と宏太は、ただの幼馴染よっ!』
「あ、そうなんだ。」
知らなかった2人の関係を知って、あっさり納得。
ふむふむ、幼馴染なら仲がいいのも当然か。
「でも、華ちゃんは久松くんのこと好きなんだよね?」
『なっ……!?』
久松くんと話しているときの華ちゃんの様子を見ていて感じていたことを素直に口にすると、驚いた華ちゃんはあんぐりと口を開けた。