身長差43センチのふたり。
人が多すぎてこれ以上掲示板に近づくこともできない。
「千尋、何組?」
『ん?5組。――あ、雛乃の名前みーっけ。』
「えっ、何組やった!?」
このままだと自分で探せないと千尋に聞くと、掲示板から私へと視線を向けた千尋はいたずらっ子のような笑みをこぼした。
『知りたい?』
「しっ、知りたいっ!意地悪せんで教えてッ?」
『しょうがないなぁー。』
目の前に突き付けられた千尋の手の平。
へ…?
何がなんだかわからなくて、首をかしげていると、千尋はこれだから鈍感は…、と呆れた声を出した。
鈍感って…千尋に言われたくないよ!
反論ひとつくらいしようと思って、千尋の顔を見上げると、ずいっと千尋の顔が私の横に伸びてきた。
『――5組。俺と一緒。』
「~~~っ!」
囁かれた私の新クラス。
5組…だからパー…
『嬉しいだろ?』
「っ…嬉しい…!」
素直に感情を露わにする私に、千尋は俺も、とまた私の耳元で囁くのだった。