身長差43センチのふたり。
「華ちゃんに、このこと久松くんには言わないでって、口止めされてたから…。」
『ぁあ、そういうことか。』
納得したかのように、目をパチクリとさせていた高遠くんは力なく笑った。
ぅうーっ、友達の約束も守れないなんてーっ…
私はショッキングすぎて、頬を引きつらせていた。
『ん、分かった。久松には言わないでおくよ。』
「本当っ!?」
『うん。』
この時、私の顔はパァアアッと効果音が出るかのように目を輝かせていただろう。
これで私の命は救われた気がした。
「ありがとう!このことは、私と高遠くんだけの秘密だからねっ」
『ッ…ぁ、あぁ。』
約束、と言って差し出した右手の小指に、私よりも何倍も長い高遠くんの右手の小指がおずおずと絡まる。
キュッ、と小指に力を入れて、高遠くんと指切りげんまんをした。