身長差43センチのふたり。




『柴戸ー、お前はきちんとやればそこそこできるんだから、小日向みたいに真面目にやれよー。』

『……分かりましたー、行こっ、雛乃!』


補習プリントを私達に渡した先生は、華ちゃんに小言を言って頭を掻く。

言われた華ちゃんは不機嫌そうに私の腕を引っ張った。


「あ、うんっ。し、失礼しました!」


引っ張られつつ、先生に一礼した私は、華ちゃんに連れられて職員室から出た。


『あ、小日向。…柴戸も。』

「っ、高遠くん!」


職員室の入り口で、横から掛かった声に顔を向けると、そこには高遠くんがちょっと驚いた様子で立っていた。


『どうしたの?先生の呼び出し?』

「うん、華ちゃんがね。私は付き添いだよ。」


ふーん、と私の言葉に納得してくれた高遠くんから華ちゃんに視線を向けると、まだちょっとご機嫌斜めの様子。

そんなに先生から言われたことが嫌だったのか。



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