身長差43センチのふたり。
「は、華ちゃん…?」
職員室からちょっと離れた曲がり角。
ここに来る間、一言も話さなかった華ちゃんがピタッと立ち止まったのを見て、私は恐る恐る声をかける。
私、何かしちゃったかな…?
『もどかしいっっ!』
「!?」
いきない大声を発してビックリしたと思ったら、華ちゃんはまた意味の分からないことを叫んだ。
『もどかしすぎるよ、アンタたち!』
「アンタ…たち?」
いったい何がもどかしいんだ。
華ちゃんの唐突な行動には、いつも驚かされる。
『よし、決めた!』
「……?」
ガシリ、と掴まれた両肩と、今にも突進してきそうな華ちゃんの纏うギラついたオーラに、私はさらに驚く。