身長差43センチのふたり。
『飯、行こうぜ。』
「おー。…って、鳩村は?」
鳩村の席を見ても、教室全体を見渡しても、鳩村の気配がない。
『鳩村なら、食堂だろ。どーせ。』
「…ぁあ、確か今日だったな。」
今日は週一限定の特製プリンの発売日だ。
食欲の塊の鳩村が、4時限目を終えた瞬間に食堂へダッシュしていく様子が簡単に思い浮かぶことができて、ちょっと笑えた。
「じゃぁ、俺らも行くか。」
『おー。』
鳩村がいるはずの食堂に向かうため、カバンから弁当を取り出す。
久松の手には財布。
食堂で定食でも買うのだろう。ま、食べる場所はいつもの食堂スペースだから別にいいけど。