身長差43センチのふたり。
胸きゅん注意報
――どうしよう。
高遠くんの周りだけ、とてもキラキラして見えます。
『あー…テスト終わったっていうのに、何でこんな憂鬱なのーっ』
昼休みの教室で、机に俯せてボヤく華ちゃんに、私は苦笑いしか零せない。
華ちゃん…テストの点数散々だったもんね。
次の期末テストで挽回しないと、冬休みも補習を受けなきゃいけなくなっちゃうレベルに。
「次のテスト頑張ろうよ、ね…?」
『雛乃はいいよねー。テストも恋も順調なんだからさー。』
「そ、そんなこと…っ」
ない、と思う。
口を尖らせてご機嫌ナナメの華ちゃんに、たじろぐしかない。
テストはいつもよりちょっと悪かったし、高遠くんとのことだって、あまり進展していない。
しいて言えば、3日に1回ペースでメールするくらいで…。
『高遠と連絡、とってんでしょ?』
「ま、まぁ…。」
『高遠とのメール、楽しい?』
「えっ?あー…うん、楽しい…よ」
私の気持ちを知ってる華ちゃんだけに、恥ずかしさは増して顔を赤らめると、華ちゃんになぜか可愛いーっと言われてしまった。