身長差43センチのふたり。
人の想いを自分に振り向かせることは、想像以上に難しいと思い知らされた瞬間だった。
「でも、華ちゃんは久松くんのこと好きなんだよね。」
『…うん、好き。すっごくすっごく好きなの。宏太しか目に映らないくらい好きなんだぁ。』
華ちゃんの久松くんへの気持ちは、すっごく温かくて優しくて、切なくて。
久松くんには届かない場所で自分の想いを溢れさせていく華ちゃんを見て、華ちゃんだって恋する乙女じゃん、と思った。
久松くんが好きだという華ちゃんはとても可愛らしくって、こんな華ちゃんを妹だと言う久松くんはなんてもったいないことをしてるんだろう、とじれったい気持ちを抱く。
『宏太のばぁーか。』
「ふふっ、」
『何よぅ、雛乃ー。』
悪態をつく言葉とは裏腹に、華ちゃんの表情には久松くんへの気持ちが溢れ出ていて、微笑ましくなっていると、それに気付いた華ちゃんに、軽く肩をつつかれた。
「華ちゃんだって、分かりやすいよね。」
『……何が?』
何のことだか分からない、と目をパチクリとさせている華ちゃんに、また笑っちゃいながら、何でもないと言うと華ちゃんは口を尖らせて何それー、とちょっといじけるのだった。
恋って難しい。
……でも、すごく幸せだよね。