優しさに包まれて
公人の言葉を聞いて、ガタガタと震えながら泣き続ける麻里絵さん。

そこに、翔が常務を連れて走ってやって来た。

『麻里絵!お前、何してるんだ!阿部くんのことは諦めなさいと何度も言ったはずだ!』

泣いている麻里絵さんを怒鳴りつける常務。

『だって…。私、公人さんのことが…好きなんです。』

泣きながら訴える麻里絵さん。

『阿部くん。申し訳ない。麻里絵には、君に断られたと何度も言ったんだが…。』

『いえ。』

『でも…。やっぱり私!』

『いい加減にしなさい。』

常務の怒鳴り声で給湯室の付近に人が集まってきていた。

翔は、常務に会議室に行くよう促す。


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