優しさに包まれて
翔が出ていった後、公人は、優希と向き合うように座り直す。

『優希。』

声をかけるが反応がない。

公人は反応のない優希を抱きしめた。

すると肩をわせ泣き出した優希。

優希の背中を優しくポンポンと叩きながら落ち着かせる。

しばらく経つと落ち着いてきたのか優希が、ゆっくりと話し出した。

『やっと……やっと公人に想いが伝わったのに、あの人に取られちゃうのかって…。』

そう言って俺の背中に回した手の力を強めた。。

『優希…。俺、さっき勢いで言ったけど、本当に優希との結婚、ちゃんと考えてるんだ。始まったばかりだから、優希は、すぐに結婚なんて考えてないかもしれないけど、俺は……すぐにでも結婚したいって思ってる。』

すると優希は、顔を上げ小さく嬉しいと呟いてから俺にキスをねだる。

ここが会社ということも忘れ、しばらくの間、優希とのキスを堪能し、続きは今夜…そう言って業務に戻った。
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