優しさに包まれて
『ねぇ。小見山さん。いつから部長と付き合ってるの?』

『…………。』

何も答えない優希。

『じゃ、浅菜さんは、いつから課長と?』

木下さんの問いかけに

『木下さんには関係ないことですよね。』

そう答えた由華に

『私、ずっと大塚課長のことが好きなの。最近になって、やっと少しずつ話せるようになって、これからって時なの。だから、別れてほしいの。』

『私も同じ。ずっと阿部部長のことが好きなの。だから別れてほしいの。どうせ本気じゃないんでしょ?』

木下さんと橋下さんは目を潤ませながら訴える。

『……………。』

優希も由華も何も答えない。

『お願い。課長と別れて!』

木下さんの言葉に

優希と由華は何も言わず黙っていた。

< 128 / 145 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop