優しさに包まれて

同棲生活の始まり

公人と翔が優希のマンションに到着したのは22時過ぎだった。

部屋に入ると、テーブルに優希と由華が手作りした夕飯が準備されていた。

『ただいま~。』

公人は、そう言って優希を抱きしめる。

翔も、それを見て、由華を抱きしめ、耳元で、ただいまと囁いた。

4人で夕飯を食べる。

『立花から連絡があったよ。木下と橋下に何か言われたらしいな。』

翔の一言に由華と優希が表情を固くした。

『優希。俺、橋下と何もないし、もちろん麻里絵さんとも何もないよ。だから安心して。心配だから、しばらく一緒に住もうって思ってたけど、俺のマンションに引っ越してこないか?一緒に住もう。不安になんてさせないから。』

公人の言葉に優希は笑顔を見せる。



『課長は?木下さんから、最近、仲良くなれたって聞いたけど、そうなんですか?』

『ヤキモチか?』

『違いますっ!』

『そっか。木下なぁ。何度か誘われて、公人も一緒にメシには行ったけど、それ以外、何もないな。2人っきりになったこともないよ。だから、お前も安心して。俺、お前だけだから。公人のまねみたいになっちゃうけど心配なら、一緒に住むか?お前に、その気があるなら、もう少し会社に近い場所に引っ越すよ。次の休みに一緒に物件探しに行くか?まぁ、公人に頼んで、うちの管理物件に引っ越してもいいしな。』

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