ソプラノ【BL】
言った....!よく言った!

先輩は目を真ん丸くして俺を見つめている。

「え....と....?」

少し戸惑ったような声を出した先輩。

「や!あの!ですねぇ?えーと....」

俺もテンパる....

なんて言えばいいんだ!?わっかんねー!!

「....はぁ....いいよ、そんなに気ぃ遣わなくて。」

「え?いや!ほんとに違くて!俺本当に先輩の事好きなんです!信じてもらえないかもだけど....ちゃんと、伝えたくて....」

やっべ。泣きそう....ほんと、この人と居ると調子狂う....

涙が見えないように俺は下を向いた。

その時何か温かいものが俺を包み込んだ。

「え....」

「信じていい....んだよな....?」

俺を抱き締める手は少し震えていた。

そんな先輩の背中に手を回した。

「....っ 当たり前じゃないっすか....っ」

「好きだ。」

「俺もです」

俺たちは微笑みあって静かに唇を重ねた。

俺は先輩の手を強く握った。

これから先何があってもこの手だけは離さないと誓いながら─────
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