ソプラノ【BL】
俺が次に目を開けたのは母に夕御飯を食べに下に降りてきなさいと起こされた時だった。

俺と母は食卓に向かい合わせに座る。

父は俺がまだ小さい頃に事故で亡くなって今はもういない。

「さ、食べよっか、いただきまーす!」

母は今日もノーテンキだ。

「いただきます」

俺は黙々と箸を動かして明日からの学校生活の心配をしていた。

『俺、もう学校行きたくねぇ(泣)あの人めっちゃこえーじゃんかぁ(泣)』

はぁ。と溜め息をつくと母は少し顔をしかめて俺にゆった。

「なぁに?お母さんの料理がそんなに美味しくないの?」

少し頬を膨らませて見せる母に俺は慌てて首を振る。

「いやいや、美味しいよ!ただちょっと学校のことで...」

いいかけて気付いたこの事は誰にも言うなと言われていた。

「? 学校で何かあったの?」

首を傾げる母の顔は少し心配したような顔だった。

「いやっ何にも無いよ!ほら、あの学校って広かったじゃん?ちゃんと教室の場所とか覚えられるかなーって!あははは...」

母に心配をかけまいと言い訳を並べた。

すると母はすっかり納得したように食事を始めた。こうゆうとき母が単純で助かる。

その後は母と他愛ない会話していた。

俺は父が居ない分俺には母しか居なかったから高校になった今でも母とは仲がいい。

夕食も食べ終わって部屋に戻って明日の支度をした。それから、まぁ色々支度して眠る。

『さっき寝てたのにまだ眠い...』

俺はそんなことを思いながらベットに身を沈め静かに目を閉じた。
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