血みどろミドロ
 意味が分からない。

 こいつがやったのか……?

 俺の頭は軽くパニック状態に陥っていた。

 いつからこの部屋に戻ってきていたのか、そしてその方法は?

 あとは何で俺の脚にへばりついていたのかという事や、どうして俺の脚がこんなにも無残な事になっているのか……

 挙げ始めたらきりがないぐらい、俺の頭の中は疑問で満たされていく。

 とにかく応急処置を、と思い俺は手にしたミドロを放り出して、備え付けてあった救急箱を取りにチェストへと向かう。

 蓋を開いた救急箱の中には大したものはなかった。

 絆創膏に包帯、消毒液に風邪薬……

 我ながら適当に詰め込んだものだと自嘲しながら、それでもないよりはマシなので、消毒液を大量にかけて綺麗なタオルで拭き取ってから絆創膏を貼り、その上から包帯を巻いておいた。

 多少の痛みは残っていたけど、歩けないほどではない。

 皮膚の色が気になったけれど、病院にかかるかどうかは二、三日様子を見てから決めようと思った。
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