血みどろミドロ
 俺が無い知恵を絞りはじめてから二時間。

 未だに良い解決策が思い浮かばないまま、俺はリビングであぐらをかいていた。

 ミドロは朝放り出したままの状態で、今のところ変な動きはない。

 それだけが唯一の救いだった。

 かといって何が起こるか分からない。

 俺はこのまままた夜を迎えるのが怖かった。

 そうだ……

 俺は買い物に出る準備をした。

 スーパーに肉を買いに行くためだ。

 あの紙にもあったように、こいつは食べ物を求めているだけなのかも知れない。

 昨日は何も食べ物を与えていなかったから、それが原因で俺の脚に喰い付いてきたのかも……

 想像しただけでもぞっとするけれど、とにかく、何か食べ物さえ与えておけば大して害になるような事はないのかも知れないと俺は考えた。

 そうと決まれば早く行こう。

 明確な根拠も持たないまま、俺は財布だけをひっつかむと急いでスーパーへと向かったーー
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