飼い猫と、番犬。【完結】
なんでこんなことになってしもたんやろうて考えてみたかて、答えなんてうちには到底わからしまへん。
所詮うちは女に過ぎひんさかいに。
ただ何となく理解出来たんは、なんや殿方らの考えてはることがちごたんやなぁってゆうことくらい。
しゃあないなぁなんて思いながら、うちは目の前で暴れはる殿方らをじいっと見てたんどす。
隣の部屋に移っていかはった嵐がようやっと大人しなった頃、ゆっくりと隣覗いてみたら、さっきまでうちを抱いてたお人が真っ赤な血の海に倒れたはった。
ほんに悔しかったんやろなぁ。
今にも怒鳴り声が聞こえてきそうに目ぇ剥いて、事切れたはった。