きらきら輝かせて恋色に

「スカウトしておいて悪いんだけど今日の演技は、まぐれだと俺は思ってる」

は!?

「たまたまいい演技しただけで、所詮ド素人なんだろ、お前。いいか。発声練習からやってくからな。覚悟しろよ」

「……」
「わかったら返事! 吉岡!」
「はっ、はひッ」

か、噛んだ…

「劇団さざなみ団長、新浪六郎だ」

そう言って、六郎さんは私に手を差し出した。

ど、どこからどこまで強引な人なの…

私達は握手を交わし、ここから私の
役者人生が始まった………
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