きらきら輝かせて恋色に

シャワールームに入ると、湯木さんが
鏡の前でドライヤーを使っていた。

うわっ…

鏡越しに私を見ると少しびっくりしたあとに、むすっと不機嫌な顔。

どうしよう…。

さっき食堂で六郎さんといい争った湯木さんが頭に浮かんでしまう。

どうしよう。
私もにらみ返す? …だっ、だめだ!
ここで敵対しても関係は悪くなるだけ。

じゃあ逆にニコッと笑ってみようか…
ううんそれも何だか湯木さんをいらつかせるだろうし、よくないよね…

そ、そうだ。フツーにしていよう。
こういうとき、変に意識しちゃいけないと思うんだよね。

うんうん、フツーにフツーに。

「…吉岡さん、シャドーって何かわかる」

ほぇ!? 突然、何!?
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