きらきら輝かせて恋色に

「昨夜のことはごめん、謝るよ。
でも吉岡さんが湯木さんや団員達ににらまれるのは、俺にも責任があるからさ
なるべく役に立ちたいんだ」

「…べ、別に笹島さんは悪くないです」

「春樹」
「…え?」
「僕の下の名前。春樹っていうんだ」
「春樹さん…ですか」
「うん。僕もマチ子ちゃんってこれから
呼んでいいかな?」
「す、好きにしてください」

掴みどころのない人だな…。

薄っぺらい顔で、
きっとこういう顔のことを塩顔って
いうんだよね…。

表情をあまり人に読ませないの…

もう、何を考えてるの?

「僕は悪くないってマチ子ちゃん、
言うけどね、これから大変になるよ。
今以上に団員ににらまれるし、もしかしたらいじめにも合うかもしれない。
…僕のせいでね」

……?
どういうこと?
私が湯木さんと同じ部屋になるから?

春樹さんは意味深な笑みを浮かべ、
コーヒーを飲んだ。

私もよくわからずにオレンジジュースを飲んで、朝ごはんを口に詰め込んだけど味はよくわからなかった…。
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