きらきら輝かせて恋色に

「香澄は途中で帰ったろ。だから吉岡の演技を見てないんだよ。見ればわかる。団員たちも、あいつの演技を見たから心で何か思っても、口には出さなかった」

「…くやしいわ、あたし」

「見ればわかるよ、香澄にだって」

湯木さんは涙を拭いて行ってしまった。

あんなプライド、私にはないのに…

今ここでもし100万あげるから役を譲ってくれって言われたら、譲ってしまうかもしれない。

まだ台本読んでないけど、このメアリーは本当に私しかできない役なの?
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