きらきら輝かせて恋色に
「六郎には、何か聞いた?」
「いいえ!何も答えてくれなかったです」
「やっぱりね、わははは」
わははじゃないよ、もう…。
「六郎はね、名前は言えないんだけど大スターの息子でね、お坊ちゃん育ちなんだ」
「えっ!」
「幼い頃から演劇のイロハを叩き込まれてきたんだ。子役で映画とかドラマとかよく出てたよ」
そうだったんだ…。
どうりで芸能人ぽいわけだ。
「湯木さんは六郎の幼なじみで、彼女も子役やっててね」
「あ、だから六郎さんと付き合ってるんですね」
「え? 付き合ってないよ」
「だって、さっき廊下で…」
恋人同士みたいだったのに…?
付き合ってないの?