きらきら輝かせて恋色に
「あれ、香澄は?」
うわ〜、主人公の役者さん戻ってきた。
どうするどうする!
あっ、てか私も帰らなきゃ…
これからバイトの面接なんだもん。
「は? 帰ったの?」
「すいません止めたんですが…」
「ばかじゃねえの、あいつ……
ていうかお前らもお前らだよ。
なんで全力で止めねえんだよボケナス」
うひー、怒ってる怒ってる。
そりゃそうだよね、今は休憩時間だけど
あと20分で午後の部始まっちゃうよ〜
「もういいや…あ、あいつ誰?」
「彼女はさっきのエキストラです」
「へー。じゃああいつでいいよ」
「は!? ちょ、団長」
「おい、そこのお前!」
え、私…?
「お前だよお前!えっと名前…
吉岡マチ子!」
「は、はいッ」
「ちょっとこっち来い」
なっ何、何!?