悪魔の微笑み【短編】
扉を開くと風景を眺める美少女、吉田麻美の姿が目に入った。


扉の音に気づいたのか吉田麻美は振り返った。

「待ってたんだよぉ?何してたの?遅かったね」


私の足はガクガクだった。そして、恐る恐る答えた。

「授業長引いて、昼休みに入るの遅かったんだ…ごめんね…」


吉田はツンとしたかんじで言った。

「そうなんだぁ~。ねぇ、千夏。この街の風景綺麗だと思わない?」


私は、それどころではなかった。

いつ、吉田に何をされるかわからない。

心臓がバクバクいっていた。


そして、吉田はニコッと微笑んで言った。
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