悪魔の微笑み【短編】
「千夏…ここから飛び降りてよ」


「えっ?」

吉田が放った言葉が頭の中をグルグルと駆け巡る。

『頭、いかれてる…』


「私…死んじゃう…」


吉田は、クスッと笑って答えた。


「千夏はおもしろいねぇ~。何言ってんの?千夏は…誰からも必要とされてないんだょ?千夏は生きていなくていい存在なのぉ!」


私はガクッとひざまずいた。

そして、涙が溢れた。


アハハハ…アハハハ…アハハハ…

魔女のように吉田が笑う。

私は何も言い返せないまま泣いていた…

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