悪魔の微笑み【短編】
階段を降りて曲がり角にさしかかった時、誰かの話し声が聞こえた。

「ねぇ、あいつどこまで耐えられると思う?」

「結構しぶといよねぇ~屋上から飛び降りてって言った時は、さすがにびっくりしてたけど、反抗しやがってッ」

「あ~あ。目の前からいなくならないかなぁ~。あんたまだまだいじめの度合い軽すぎ。自殺するくらいまで追い込まなきゃぁ~」

生唾をゴクリと呑み込んだ。
『このままじゃ…殺される…』


そして私は角から見つからないように少しだけ顔を出した。




そこには、とてつもなく悲しい事実が待っていた。

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