愛合傘〈番外編〉
「ざきやまー?」
「いい加減にしてよ、やまざき!!」
「ざきやまざきやまざきやまー」
無視…――――出来ない。
「どうして話しかけてくるんですか…。うちは可愛くないしでくのぼうだって呼ばれて…」
加藤圭太、あなたは可笑しな人だ。
私は話してくれて嬉しいけど、こんな私と関わる必要なんて…。
噂だって知ってるくせに。
「他のやつらがチビなだけだろ。俺背伸びるから山崎なんてすぐに越してやるよ。」
この人、変です。だけど、嬉しい。
私の頭の中は加藤圭太で埋め尽くされてる。
加藤圭太が気になって仕方ない。