愛合傘〈番外編〉
「圭太はいろんな人と付き合って見ててイライラする。圭太、本気で人を好きになったことないでしょ。」
「千尋だって…恋愛対象に入ってたよ。もしかしたらって期待だってしてたよ。」
少し、間があってから圭太が口を動かし始めた。
「千尋が恭太郎好きだって噂俺が広めた。」
噂…。噂は嫌いだ…。
「千尋が恭太郎好きだっていってんだから噂広めちゃ悪い?」
悪くないよ。だけど、圭太のせいだよ。
「正直誰でも良かった。それで千尋の気が少しでも引けるなら。」
なに…それ…。
「弄んでるってことじゃん」