私の決心
そのまま私は眠ってしまったみたい。

気が付くとじろじろと私の顔を覗き込む幸二の顔。

「大丈夫か?」

ちょっと心配そう。

「ごめんなさい。私…。感じすぎちゃったみたい。」

私は恥ずかしさで、手で顔を覆う。

「顔を見せてよ。」

その手をはがそうとする幸二。

「恥ずかしいんです。この歳になっても。」

顔が真っ赤になっている事を感じて、私は布団を頭からかぶった。

「歳なんて関係ない。可愛いぞ。」

布団の中に入って来て、私を抱きしめる幸二。

こうやって抱きしめられているだけで、幸せだ。

こんな気持ち、いつ以来だろう。

二人で布団から顔だけを出した。
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