私の決心
14
お腹の赤ちゃんはとても丈夫らしく、仕事にそれ程支障も出ずに日々を過ごしていた。

「随分お腹が大きくなりましたね。」

園田君がニコニコしながら、話しかけて来た。

園田君も新しいお相手を見つけ、順調なようだ。

つい先日、二人にうちに来てもらった。

久しぶりに会社の人と会うと言う事で、幸二はとても喜び、若い二人をもてなす料理を作ってくれた。

「うん、今月いっぱいで産休に入るわ。」

来月には9か月に入る。

幸二はもっと早く産休を取るようにと心配していたが、病院の先生は、赤ちゃんが順調なため、そのまま働く事を勧めてくれた。

「仕事の方は任せて下さいね。部長代理が帰ってくるまで、頑張りますから。」

「もう園田君に任せたら、何の心配もないわよ。」

こんな状態だから、外回りに関する事はほとんどすべて園田君に引き継いだ。
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