私の決心
皮肉なのか、私を安心させるためなのか、そんな事を言う幸二。

ウオーキングを終え、家に帰ってソファに横になった。

歩いている時はそれほどには思わなかったが、やっぱり鈍痛のようなそんなものを感じた。

すると尿意を感じ、トイレへ急ぐ。

でも何だかすっきりせずに何度かトイレとリビングを行き来した。

「おかしい。」

お腹に力を入れずとも、すんなり出る尿が止まらない。

よくよく見ると、少し茶色いような…。

私は慌てて、幸二にその様子を伝え、病院に電話をしてもらった。

「真砂子、もしかしたら破水しているかもしれないって言われたぞ。入院の用意を持って、病院へ来いって。」

慌てて私はトイレから出ると、幸二のてを借りて車に乗り込む。

私の不安を他所に、のんきににこにこしている幸二。

「もうじき赤ちゃんに会えるんだな。」
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