私の決心
私はベットになだれ込んだ。

そうこうするうちに、また痛みは襲ってくる。

それを何度か繰り返すうち、どうしようもない痛みに襲われ始める。

まるで腰から砕けていくようだ。

「幸二、痛い痛い。」

私は幸二の腕をぎゅっとつかむ。

ちょっと幸二は顔をしかめたが、

「そろそろだな。」

と時計から私に視線を移す。

その時、ちょうど看護師さんが顔を出した。

「どうかな?ご主人。」

私に様子を聞かずに幸二に聞くなんて、ちょっと憎らしい。

でもそれどころじゃない。

「もう、赤ちゃんなんていらないよ。痛すぎる。」

私ののたうちまわる姿を見て、幸二が看護師さんに合図した。
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