私の決心
「ん?」

「私達の子はどっち?」

そんな私の言葉に、幸二は噴き出す。

「ごめん、ごめん。中で聞かなかったの?男の子だよ。」

「私、あまりの先生ののんきさに腹が立って睨むのに必死で、看護師さんが何言っているのか分からなかった。」

「真砂子らしい。」

どうも幸二はどうも笑いが止まらないようだ。

「名前は予定通り、将(しょう)で良いかな?」

「うん。」

私達は男の子でも女の子でも、この「将」の字を使おうと決めてい
た。

この子には素敵な将来を歩いて行ってほしい。

そんな願いから。

「真砂子にまた幸せもらっちゃったな。」

「もっと言って。その言葉で私も幸せになれる。」
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