私の決心
ふと優しい手が私の頬を触るのに気が付いた。

「あれ…?」

本当に私は眠ってしまったようだ。

でも短い時間だろう。

「疲れてるんじゃないのか?」

心配そうに私の顔を見る部長。

「すっ、すいません!」

私は慌てて立ち上がった。

「パスタを作ったんだけど、食べられるか?」

部長が笑う。

それにつられて私も笑う。

「あまりにも椅子の座り心地が良くて、眠ってしまったみたいです。さすがに私も昨晩は緊張していたので…。」

やばい、しゃべりすぎた!

そう思った時は遅かった。

「昨晩はよく眠れなかったって事か?」
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