私の決心
昨日の今日で、ちょっと部長に対して引け目を感じながら、そう答えた。

「どこかに食べに行くか?」

部長が私を見た。

「お供します。何が食べたいですか?」

私は待ってましたとばかりに返事した。

私のそんな様子に、部長は微笑む。

「いいとこあるぞ。付いてこい。」

そう言って歩き出す部長の後を、私は追いかけた。

部長の足が止まったのは、野菜中心の健康食のバイキングのお店だった。

「ここ来たかったんですけど、一人じゃ来にくくて。」

その言葉に、部長は頷きながら中へ入って行った。

「いらっしゃいませ。お二人で良かったですか?」

少し時間が遅いせいか、ほとんど待たずに入店できた。

「俺も興味があったんだが、なかなか来る機会がなくてな。」
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