私の決心
9
しばらく経っての土曜日。

いつものようにウォーキングコースを歩く。

まだまだ部長は、私に合わせてくれているようだけれど、初めの頃に比べると随分慣れた。

順調に歩くペースも早くなり、距離も増えている。

こないだはその事を部長に褒められた。

「橋本、お前は園田の事どう思っているんだ?」

歩いていると、急に話題が変わった。

「急にどうしたんですか?園田君は仕事の出来る部下だと思ってますよ。一番昇進が早いんじゃないですかね。」

私の答えに、まるで予想していなかったように部長は目を丸くする。

「お前…。園田を男として意識したことはないのか?園田はお前の事本気だと思うぞ。」

「えっ~!」

びっくりして思いきり部長の方を振り返る。

いくらなんでもそれはないだろう。
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