私の決心
「…怒らなかなぁ…。」

「そのはっきりしない態度の方が怒りたくなります。」

怖い顔をしている私に、部長はふぅと息を吐いた。

「あのな、触ってもいいかって事なんだけど…。」

まだよく分かっていない私に指をさす部長。

「そこ…、触って確認してもいいか?」

指の先は私の胸。

「えっ?」

真っ赤になってうつむいてしまった私に

「無理だよな、済まなかった。」

そう謝る部長。

「それは絵に必要な事なんですか?」

うつむいたまま聞く私。

「出来ればな。さっき言った通り重量感と肌触りを感じたいんだ。どうも想像だけでは乗り越えられない壁があってな。でも無茶な事言ってるのは承知しているから、気にするな。」
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