1cmの勇気
 「早く。キス、できるでしょ?」

 相澤くんは、相変わらず仮面のような笑顔を顔に貼り付けたまま私に言った。


 「私には、でき・・・ない・・・・」

 涙が出てきそうなくらい、消え入った声で言った。
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