私に恋を教えて王子様!!
出会いは理科レクから!
20年の9月7日
今、私、松村愛結(まつむらあゆ)は、告白を味わっていました…
~時間をさかのぼる事、4月の初め~
私は、図書委員会の集まりで昼休みに理科レクチャー室(通称、理科レク)にきていて…。
学年別に席が別れているらしく、新中1の席は、今現在の私がいるドアから一番遠い窓側だった。
…先輩達の前を通るのか。
と、目をつけられないか心配しながら猫のように音をたてずに歩いて席に着くと目の前には1組の女子二人が座っていて後ろには、3組と4組の人が男女各クラス二人ずつ座っていた。
隣に目をやると、さっきまでいなかったはずのゴリーがいる。
「ゴリー、他のクラスの人わかる?」
かろうじて知っているのは同じクラス(2組)のゴリー(坂谷悠太)だけだった。
「え…、お前。入学式から友達作りしてないの?」
「いや、だってそこまで部活の人以外は他クラスの人しゃべらないもん」
私は、親しくなればノリは良くなるけど仲良くなるまでに、とにかく時間がかかるんだ。
「お前、そんなんじゃ恋あ…!まぁーいいや、教えるよ。」
いつも言われる。
「そんなんじゃ恋愛なんてできないぞ」の一言。
女子の友達もおろか、男子とだなんて話せる人はクラスの男子位。
自分から行こうとも喋ろうとも思わないのが普通。
恋愛なんて無理なの位わかってるよ。
「松村…!松村!聞いてるか?」
そんなこと考えていると、ゴリーの他クラスの紹介は終わっていたらしい。
「ごめん。もう一回いい?」
グチグチ言いつつ、ゴリーが教えてくれた。
「まず、1組の人からな。あっち女子の方が…」
一通りの説明が終わると、ちょうど委員会の先生が教卓に立っていた。
「今から学年でのリーダーを決めてくれ。」
先生が、言うと皆がお互いの顔をキョロキョロした。
「誰にしようか?」
一番早く開口したのは、3組のえーっと、梅津陽(うめづよう)。
女子に人気がありそうな男子だった。小顔なのに長身で、肌が薄く焼けていて…あっ、オリエンテーション(通称、オリエン)の時に、カッコいいって話題になってた人だ。
「そうだね、まずは自己紹介でもする?」
ゴリーが提案する。
多分、私の顔は青ざめていただろう。
昼休みが始まってから10分。私が人生にいい思い出がない、自己紹介が始まる事になった。
今、私、松村愛結(まつむらあゆ)は、告白を味わっていました…
~時間をさかのぼる事、4月の初め~
私は、図書委員会の集まりで昼休みに理科レクチャー室(通称、理科レク)にきていて…。
学年別に席が別れているらしく、新中1の席は、今現在の私がいるドアから一番遠い窓側だった。
…先輩達の前を通るのか。
と、目をつけられないか心配しながら猫のように音をたてずに歩いて席に着くと目の前には1組の女子二人が座っていて後ろには、3組と4組の人が男女各クラス二人ずつ座っていた。
隣に目をやると、さっきまでいなかったはずのゴリーがいる。
「ゴリー、他のクラスの人わかる?」
かろうじて知っているのは同じクラス(2組)のゴリー(坂谷悠太)だけだった。
「え…、お前。入学式から友達作りしてないの?」
「いや、だってそこまで部活の人以外は他クラスの人しゃべらないもん」
私は、親しくなればノリは良くなるけど仲良くなるまでに、とにかく時間がかかるんだ。
「お前、そんなんじゃ恋あ…!まぁーいいや、教えるよ。」
いつも言われる。
「そんなんじゃ恋愛なんてできないぞ」の一言。
女子の友達もおろか、男子とだなんて話せる人はクラスの男子位。
自分から行こうとも喋ろうとも思わないのが普通。
恋愛なんて無理なの位わかってるよ。
「松村…!松村!聞いてるか?」
そんなこと考えていると、ゴリーの他クラスの紹介は終わっていたらしい。
「ごめん。もう一回いい?」
グチグチ言いつつ、ゴリーが教えてくれた。
「まず、1組の人からな。あっち女子の方が…」
一通りの説明が終わると、ちょうど委員会の先生が教卓に立っていた。
「今から学年でのリーダーを決めてくれ。」
先生が、言うと皆がお互いの顔をキョロキョロした。
「誰にしようか?」
一番早く開口したのは、3組のえーっと、梅津陽(うめづよう)。
女子に人気がありそうな男子だった。小顔なのに長身で、肌が薄く焼けていて…あっ、オリエンテーション(通称、オリエン)の時に、カッコいいって話題になってた人だ。
「そうだね、まずは自己紹介でもする?」
ゴリーが提案する。
多分、私の顔は青ざめていただろう。
昼休みが始まってから10分。私が人生にいい思い出がない、自己紹介が始まる事になった。