私に恋を教えて王子様!!

うぉ～！心の中で叫ぶ。

「愛結、ピザにそんな喜んでどうすんのよ？」

そう、ピザが来たのだ。

「だって！だってね！とろとろのチーズにカリカリに焼けたパンの生地！」

最高なコンビだよ！
と言わんばかりにピザに食らいつく。

「おいしーい！」

一口入れると熱々のピザが私の舌に絡む。

「あふっ、あつ！」

一気に入れすぎた。後悔も遅くてひたすらむせる。

「ちょ!?バカ愛結！」

あーちゃんが背中をさすっていると

「俺、変わる」

とゴリーが背中をさすってくれる。

「はい、これも」

目の前に水がおかれた。

「コホッ…たっ高幡くっ…」

「無理しなくていいから。ほら飲んで」

コップを差し出す高幡君に頭を下げてコップを受け取った。

ゴリーのさすり方が少し強くなった気がするけど今は…水！

落ち着くと皆、溜め息をもらす。

「あっありがとう。二人とも」

ペコッと頭を下げると

「いいよ、今度から冷ましてから食べろよ」

ゴリーがデコピンしてくる
「いたっ!?ちょ…やめ…」
私に今、やめてなんてことはゴリーに言えない。

「アリガトウゴザイマシタ！」

やけくそで軽くゴリーをにらむ。

「よく出来ました。ま、良かったよ」

ゴリーがポンポン頭を撫でて自分の席に戻る。

「高幡君もありがとう!!」
私はすぐさま目の前の高幡君にもお辞儀する。

「いいけどさ、ここ」

ここ？
高幡君がほっぺを指す。

「チーズついてる」

「えっ？おわっ！ちょちょちょ!?どこっ!?チーズ!!」
恥ずかしくなって慌てて顔を隠す。

「はははっ！本当に面白いね！」

「へっ？」

私はなにがなんだかわからなくて高幡君を見る。

「嘘!?高幡君!!」

私が泣きそうになるっていると声がする。

「じゃ…じゃあ食べ終わったらゲーセンでも行こうかな？」

梅津君が微妙な顔をする。
ゴリーは高幡君？私？を睨んでいるし…

正直、気まずい昼ご飯になってしまった。