私に恋を教えて王子様!!
図書室につくと高幡君は、もうカウンターに座っていた。
あの人の横に座るのか…。と重い腰をストンと落として座る。

二人の間に流れる沈黙…。
私がそっと目をやると外を眺めていた。

(横顔、綺麗だな)

私が見入っていると高幡君と目があった。

「俺の顔になんかついてる?」

高幡君が自分の顔を触りゴミを取るしぐさをする。

「いや!!全然そんなことな……んっ!?」

ないよ!と言おうとしたら高幡君の人差し指が私の唇におかれる。

「静かにしなよ…、ここ図書室。」

ドクンッ!
胸がキュー!と苦しくなって体温が上がっていく。

「わかった?松村さん?」
と言って指を離した高幡君はイスに座る。

私はドキドキのあまり目を見開いて一時停止していた。

「ははっ…アホ面…ぷっ」
高幡君に笑われても昼休みが終わるまでずっと動けなかった。
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