ホワイトデーにXXXX
“ 彼女 ” とは、水野 沙映 (みずの さえ) 21才。(だったよな)
去年の6月、産休を取る社員の補充で、3月末までの臨時社員として、経理課で採用される。
彼女を気に入った川下 (かわした) 総務部長は、できたばかりの社内の野球チームのマネージャーを引き受けさせた。
一応、俺も入っている野球チームは、30代~40代の社員が中心だ。
身長150㎝程の小さな体に、大きな態度 (そんな事ないって、唇を尖らして文句を言われそうだ) 。クルクル変わる表情。誰にも同じ様に向けられる、明るい笑顔。妙に自己評価が低く、時折見せる不安気な顔。
気が付けば、野球チームみんなの “ 妹 ” の様な存在になっていた。
何をやっても、何を言っても「ああ、また沙映ちゃんが何か思いついた」と、みんな笑って見ている。
9月に、ある営業所で急な欠員が出た。
それを理由に、川下部長は水野君を正社員にしてしまい、俺の所属する営業一課のアシスタントに異動させた。
去年の6月、産休を取る社員の補充で、3月末までの臨時社員として、経理課で採用される。
彼女を気に入った川下 (かわした) 総務部長は、できたばかりの社内の野球チームのマネージャーを引き受けさせた。
一応、俺も入っている野球チームは、30代~40代の社員が中心だ。
身長150㎝程の小さな体に、大きな態度 (そんな事ないって、唇を尖らして文句を言われそうだ) 。クルクル変わる表情。誰にも同じ様に向けられる、明るい笑顔。妙に自己評価が低く、時折見せる不安気な顔。
気が付けば、野球チームみんなの “ 妹 ” の様な存在になっていた。
何をやっても、何を言っても「ああ、また沙映ちゃんが何か思いついた」と、みんな笑って見ている。
9月に、ある営業所で急な欠員が出た。
それを理由に、川下部長は水野君を正社員にしてしまい、俺の所属する営業一課のアシスタントに異動させた。