ホワイトデーにXXXX
いつもと違う、身体と心の疲れを感じながら、会社に戻る。

19時半過ぎか・・・
腕時計で時間を確認して扉を開けると、コーヒーのいい香りが漂ってくる。

「帰りました」

「お疲れ様です」

室内にいたみんなの声に混ざって、高野主任の声が飛んでくる。

「遅いぞ、塚本!」

帰って来たのは俺が最後のようだが、この時間なら、特別遅い訳でもないはずだ・・・

自分のデスクで片付けていると

「お疲れ様です」

と、水野君がコーヒーを置いてくれた。

「・・・ありがとう・・・?」

少し不思議に思って彼女の顔を見れば、彼女はニッコリ笑っている。

そういえば、みんなのデスクにコーヒーが置かれている。

うちの課では、営業に出る前の朝一で、アシスタントの子が、みんなにコーヒーを入れてくれるが、後は、各自自由に飲んでいる。

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