ハローマイキャンディ
やばい。
これはきっと、いや、かなりな勢いでよろしくない方向まっしぐらなのでは。

そうは思えど、時すでに遅く。


「はじめの…」

「り、りか…?」


ぎゅっと握られたりかの拳と顔が、真っ赤になったかと思うと、


「ぶわあかあー!!!!!」


だ───────んっ。

ばた──────んっ。


「…相変わらず、りかは怪力だね。」


うちのドアのネジを一つ飛ばして、蹴倒す勢いで、りかは飛び出していった。


「…って、イチコお前、友達だろ!?何冷静に分析しちゃってんの!?」

「なに、あんたは彼氏じゃないの?」

「うっ。」


そうだけど!
そうじゃなくて!
ああ、話が噛み合わない…。


「…俺、泣きたい。」

「泣けば?」

「イチコ…。」


イチコの冷たい言葉が刃となって、俺のガラスのハートを真っ二つに砕いた。
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