ハローマイキャンディ


「…はあ。」


溜め息が出る。


「何だよお前、シケてんなー。」


溜め息くらいつかせて欲しい。
寧ろ、足蹴にしておいてその言い草は酷過ぎる。


「こういうプレイがすきとか?」

「カプリ、それは違うから。」


突拍子ない上に的外れもいいとこな発言に、足蹴にされたまま反論すれば、ようやくそれが解除された。

きっと、間違いなく。


「畳の跡ついてるよ。」

「…だろうね。」


けらけらと笑い転げるカプリに、もう何も、言う気は起こらなかった。

頭に輪っかを乗せた悪徳天使は、


「で。カプリは何やってんのさ。」


…俺を思いっきり無視して、今更過ぎる発言をした。

その科白、

そっくりそのまま返したい。
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