ハローマイキャンディ
一通りここにいる過程を説明しているカプリに、金髪碧眼悪徳天使が口を挟む。


「あ、ちょっと待って。」


何だ、まだ何かあるっていうのか?


「羽根取るから。」

「取れるの!?」


天使の羽根って、着脱可なものなのか!?
背中に生えてるものじゃないのか!?

目ん玉をひん剥いて聞き返した俺に、さも当然と言わんばかりにナフカが言う。


「こんなん生えてる奴なんかいるか。邪魔でしょうがないじゃんか。」


それはまあ、そうだけど。


「背中に生やしてる奴なんか、オールドミスくらいのもんだよ。」

「オールドミスって…」

「お つ ぼ ね さ ま。あいつら、頭堅くってさー。マジ終わってるね。」


どこぞのOLさながらの科白をはいて、ナフカがいそいそと脱ぎ捨てた羽根には、

両腕を通すための、着脱式ベルトが付いていた。
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