好きを百万回。
10
「もう散々でした!」
山岸くんが不満を爆発させる。
「なにが?」
「あの3人、化物ですよ!どんだけ飲むんですかってくらい飲みまくって!しかも高い酒を水みたいに飲むなんて正気の沙汰やないですから」
「あらら・・・・・飲めない山岸くんには辛かったね」
「しかも木下さんと彼の話聞いてバカップルぶりに当てられて悪酔いですよ」
う・・・・・・・・・・。
「あの・・・・・どうか内緒に・・・・・」
「わかってます。敵多そうですもんね。貝のように口を閉じときますよ」
「・・・・・御配慮痛み入ります」
「しっかし意外ですよね。イケメンエリートがダダ甘の激甘カレシって」
「そっそこまで甘くないーーーー!」
記帳台に補充しようとした伝票を思わず握り締める。