好きを百万回。
下を向いた野波さんの顔を覗きこむ。
あきれてる?
怒ってる?
目が合うと、野波さんがべーっと舌を出した。
「焦ってるとこ、可愛い」
安心すると同時に顔に熱が上がる。
今、ポンって音がしたかも・・・・・・・・・・。
「オレ、こまりに関しては寛大になれへんから。折田さんやなかったらお仕置きしてたとこやな」
「お仕置きって・・・・・?」
「ん?して欲しい?」
「いっ・・・・・いらないです」
野波さんが笑い声をたてながらお弁当の蓋を開けた。
「こまりは昼飯食った?営業部は忙しいやろ」
「いつもより昼休憩が20分短くなったけどちゃんと食べました」
「そう、ちゃんと食って体力つけとかへんとな。師走はずっと忙しないから」