好きを百万回。
お仕事の関係かな、お休みの日まで大変だと思いながら料理に意識を戻す。
ダイニングテーブルにグラスやカトラリーを並べて料理のお皿を出した。準備は万端、後はわたしの心の準備だけだ。
キュッと手を握りしめて声を出す。
「さっ・・・・・朔也さん!用意できました」
変な風に裏返った声。恥ずかしくて顔が下を向いてしまう。
気がつくと、身体が温かいものに包まれていた。
「何?クリスマスプレゼント?そんなふうに可愛く照れないでよ」
「ちっ違うけど、ちゃんと呼びたかったから・・・・・」
抱きこまれた胸の中から上目遣いで見つめると、蕩けそうな顔をした野波さん。
「折角用意してくれたし、食べよう」
野波さんが席に着いたので、キッチンに戻り冷蔵庫から冷やしておいたシャンパンを出す。