好きを百万回。
髪を梳きながら朔也さんが言う。
「・・・・・朔也さんがすることなら痛いことだって辛いことだって我慢できるよ」
「こまり・・・・・」
強く唇が押し付けられた。
朔也さんの紡ぐ言葉が、唇が、指先が、吐息でさえもわたしを溶かして快感を与えてくれる。
初めてのあまりの痛みに声さえあげられないときも鼓膜を震わせる低く甘い声で何度も名前を呼んで数え切れないほど好きだと気持ちを伝えてくれた。
嬉しくて 幸せで
このときのわたしはこの関係の終わりをほんの少しも想像することさえなかった。